私のテディベア― 3

「さぁ、きっと私の背と知性が高すぎるから?」とレイコが顔をゆがめて言うと、スタンがゲラゲラ笑った。

「あははは、確かに!でも、レイコって日本人にしたら、はっきりしてるから、日本の男はみんな引くんじゃない?それに、レイコって見た目が日本人形みたいで大人しそうだからねぇ、黙ってたらボーイフレンドできそう」
「スタン。。。ここはアメリカで、私はもう三十なのよ。自分の意思くらいハッキリ言わなくてどうするのよ!」とレイコは少し怒ったような口調で言った。

「だって、レイコが三十なんて誰も思わないよ。どう見てもティーンエイジャーだもん」とスタンは言う。
ウォレンはただ、レイコを見てニコニコ笑っているだけだった。
ただ、スタンが時々ウォレンの肩に手を置き、とがめるようにウォレンにこそこそと耳打ちしているのが気になった。

私、お邪魔むし???

そんな調子でほとんど、スタンとレイコが話し、ウォレンはたまに合い打ちをする程度。デザートを食べ終わって三人はブラブラと歩いていた。

「あなたたちは、これから、どこかに行くの?」とレイコはスタンとウォレンを見上げて2人に聞いた?
「ああ、レイコって鈍感だよねぇ。ウォレンは恋人募集中なんだよ!」とスタンが言った。
「はぁ????ウォレンってスタンの新しい彼じゃないの?」とレイコが言うとスタンがフゥとため息をつき 「僕はまだ、新しい彼を作る気はないんだ。ウォレンはストレート」と言った。

「レイコ、一緒に帰ろう。送るよ」とウォレンが言った。
「ありがとう、じゃ、一緒に帰ろ、ウォレン」

タクシーに乗っている時もウォレンは無言だった。レイコも何も話さなかった。

何だか気まずいわとレイコはイライラしたけれど、話をする気にならず、黙っていた。
タクシーがレイコのアパートの前に泊まった時、ウォーレンは一緒に降りた。

「ありがとう、ウォレン」とレイコが言うとウォレンはニッコリ笑った。
「レイコ、また会おうね!おやすみ!」とだけ言うと、スタスタと去っていった。

彼の大きくて広い背中が遠くに見えるまでレイコはアパートの前にボーッと立っていた。
 
え?ハグしないの?キスもなし?
  
電話番号もメールアドレスも交換してないし!おかしな人!
どうやってまた会うのよっ!